アセンションの時代

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資本主義クラッシュ!秒読みか?

本日2010年6月15日夕方(日本時間、明朝)、オバマ大統領が大統領執務室から、米国民へむけてのスピーチをおこなうそうです。石油メジャーのBPが起こしたメキシコ湾での原油流出事故についてのスピーチです。
 
オバマ大統領はこの事故を、同時多発テロ並みの国難だと位置づけています。大統領執務室からのスピーチは、同時多発テロ湾岸戦争のさい等に行われている事からも、その事の重大性が良くわかります。
 
今回の事故は、日本に例えるなら日本海一面に膨大な原油がぶちまけられたようなものです。
 
メキシコ湾に面する漁業・リゾート産業は壊滅状態、地価の下落も加速しているそうです。国立公園の湿原や、野鳥の楽園である島々も壊滅状態。流出する原油が完全に止められるのは8月頃にまでずれ込む見込みとの事。例え流出が止まろうとも、全てが元の状態に戻るまでには数年、部分的には数十年の時間を要することでしょう。
 
この事故によって石油メジャーであるBPの補償額は数兆円にまで上るという試算も出ています。
 
さて、ところで・・・。この事故による経済への影響はどれだけ市場に織り込まれているのでしょうか?
BPやその業界には多少は織り込まれているものの、アメリカ経済という視点から言えば、何も織り込まれてはいません。
ただでさえ、ここに来ての雇用や小売りの各指標には想像以上にひどい数字が出てきています。BPはイギリスの超優良企業で、日本で言えばトヨタ自動車以上の存在と言えるでしょう。年金基金などはその超優良株をどっさりと抱え込んでいる訳です。只でさえ財政・経済的にヘロヘロのイギリスとしては何とか無難な落としどころを見つけたいわけですが、自分の庭に油をぶちまけられたアメリカは、その犯人の手による完全な保障がなければ気が収まりません。
 
オバマ大統領が自覚しているように、これは同時多発テロにも匹敵する大惨事です。ただ、その惨事はジワジワと時間をかけて地味にやってきました。茹でカエルと一緒で、株式市場はその危機に気づかずにスッカリとゆだってしまったのかもしれません。
 
今夜(日本時間では明朝)、オバマ大統領のスピーチに前後して、それに気づく株式市場はどう動くのでしょうかね。
 
クラッシュ!来るかもね。
 
仮にここでこなくても、腐りきった金融システムと世界経済の向かう先は破綻でしかないのだろうが・・・。