アセンションの時代

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強欲金融システムの崩壊

世界の市場が荒れに荒れていますね。デリバティブ(金融先物取引)で実態から遠くかけ離れた金融市場が今、実態との一致を目指して急収縮を始めました。

そもそもこれまでのシステム思想はまさに「アメリカ的」なシステムでした。強者・富める者の為のシステムでした。しかも、その強者の欲は留まるところを知らずにデリバティブというバカげた暴走システムまでをもフル活用していたのです。先物取引自体は、もともと江戸時代の大阪の米取引ではじまったものが世界初なのですが、これは本来の価格安定に大いに役立ったものと考えられます。しかし、昨今のデリバティブは本来の目的からかけ離れた(社会の安定を目指したものでなく、強者が弱者から差益を奪い取るための手段)ものになっていました。

ところで、話しは飛びますが、マイケルムーア監督のドキュメンタリーを見ているとアメリカという国がよく見えてきます。今回の金融システム崩壊(システム内での調整としての崩壊ではなく、システム自体が崩壊)はアメリカの時代が終演したことを意味しているとみて間違いないと考えています。自動車ビッグスリーの落日、リーマンブラザーズ等の金融界の大手の破綻や他国企業による買収。急膨張中の財政・経済の経常赤字とドルの急落。

今まさにはじまった金融システムの崩壊が世界恐慌へと繋がる可能性は高いと思います。

日本もそれを避けることは出来ないでしょう。国と地方の天文学的数字に及ぶ借金。BRICs(中国・ロシア・ブラジル・インド)もこの危機を無傷で避けることは到底出来ないでしょう。

その大きな混乱の後には、資本主義と社会主義の中間的なシステムが求められると思います。資本主義が本能的なシステムであるなら、社会主義は理性的なシステムです。人間はそろそろもう少し理性的な存在へと一歩ほを進めても良い時期だと思います。強者が豊かになるのではなく、社会が豊かになるシステムを求めて。かつて、それをかなり実現していた国がありました。日本です。旧ソ連ゴルバチョフ大統領は日本のシステムを社会主義的(全体計画的)であり、成功していると表現していました。資本主義でありながら社会主義的要素を多分に含んでいたのです。

旧ライブドアホリエモンはまさにアメリカ主義的な人物でした。彼がアメリカで活動していたのならその思想的な部分については何の問題もなく受け入れられたでしょう。しかし、この日本という社会はそれを拒みました。これはとても大切なことだと思います。彼は法律を犯して捕まったのではなく、彼のような存在を野放しにしてその思想を社会として受け入れる事を拒み、法律を駆使して排除したのです。

強者ではなく社会が富めるシステム。日本の思想とそれを理解できる中国(例えばアメリカには理解できません)の市場が手を組めば、次の世界標準としてのシステムを創ることが出来ると思います。

いずれにしても、世界的な混乱を乗り越えた後の話になりますが・・・。