米の食糧自給率100%ってどういう意味?
日本の食糧自給率って何パーセントかご存じですか?
平成23年の概算では、カロリーベースで39%です。
世界中で異常気象が続発している昨今・・・・、大丈夫なのでしょうかね?
シリア情勢が混迷を深め、イスラエルとイランの間でも一触即発の状態が続いています。
中国では共産党内部での権力闘争がかなり激化しています。
アメリカでも現在、大統領選挙が進んでいますが、こうした表の争い以上に、裏の支配者達とそれに対抗する勢力とのが世界混迷の核心となっていると思います。
さて、食糧自給率39%。どう思いますか?
例えば、最低最悪のシナリオとして、もし食料輸入がストップしたとしても、日本には自給率100%の米(主食用)があると思ってはいませんか?
確かにそういう考え方もありますが、そもそも自給率100%とはどういう意味なのでしょうか?
国民が食べる全ての米を、国内の生産でまかなうことが出来るという事だと思うのですが、米を食べない人などのお米までは計算に入っていません。
つまり、現代日本人の食生活はかなり西洋化が進んでおり、パンやパスタが主食の座にかなりの割合で食い込んできているのです。従って、小麦粉の輸入がストップしても、お米で100%日本人の食事がまかなえるから贅沢を言わなければ大丈夫というのは間違いなのです。
もし、世界的な食糧危機や戦争により食料輸入がストップした場合に、「お米があるから大丈夫」はまったく通用しない誤解なのです。
さらにこのお米、本当に純国内産と言えるのでしょうか?つまり、仮に危機により完全閉鎖された国内で少なくとも現在の生産量を自給できるのでしょうか?
例えば日本の国内産原油は、ほぼゼロと言っても差し支えないほどの状況です。
ガソリン無しではトラクターは動きません。農業用機械が使えないのです。
それでは、昔のようになるから大変だ?いえいえ、それは違います。
昔は牛馬がおり、農業用機械がないなりの農作業道具で作業をしておりましたが、現在の農家ではそう言った道具はほとんどありません。昔どころの騒ぎではないのです。
また、化学肥料の原料である、チッ素・リン酸・カリは全てがほぼ100%の輸入です。今の農業では、これが無くなってしまうと、2~3年の内に生産量が半減するくらいの激減が見込まれるそうです。
昔は人糞等にワラなどを鋤き込んだりして、それを肥料として利用する仕組みが出来ていたのです。
他には鶏卵なども95%の自給率があるとされているのですが、鶏のエサは?そのほとんどが輸入です。
これは全ての食品に対して言えることです。完全な閉鎖環境における食糧自給率は、ゼロではありませんが、それにかなり近いのが現状なのです。
私は日本が完全な閉鎖環境に陥ると言っている訳ではありません。この不安定な時代に、もしそういった環境に陥ったのなら、そう、それは第二次世界大戦前夜に近い状況に陥ったのなら、どうなるかという事を言っているのです。
日本には米があるから贅沢を言わなければ大丈夫。それは、困難な状況においては通用しないのだという事です。
さてそこで、農業関係者や知識に飢えている人は、機械が無く化学肥料が無くても実戦可能な農法に関する知識と、部分的な実践を試してみるとオモシロイと思います。国内にはそうした取り組みをしている農業者の方がいるんですねぇ。そして、本なども出版されているのです。
また、一般の人は知識遊びとしてで結構ですので、食用の山野草に関する知識やサバイバル的な知識(限られた素材を最大限に有効活用し日常を成り立たせる知識。何もジャングルへ行こうというのではなくて、この日常において。)を蓄えておくと良いと思います。
遊び心で良いと思うのです。思い込んで深刻になっては面白くありません。気楽に進んで行きましょう。
眉間にシワ寄せて、深刻な顔をしてちゃダメですよ。自分も周りも疲れますから。