「変えられるもの」と「変えられないもの」
この世界には、変えられるものと変えられないものがあります。私たちは、これをキチンと理解していないために、多くのストレスを引き寄せて来ました。
変えられるものと、変えられないもの。それは、「自分」と「他人」です。
私たちは、「自分」の不幸は「他人」のせいだと考え、他人を変えることで自分の幸せを手に入れようとしてきました。
妻や夫を理想に近づけようとし、部下を使える部下に成長させようとし、子供に自分の考える理想を押し付け、友達に自分の気持ちを理解させる事によって、自分の幸せを手に入れようとしてきたのです。
しかし、人には他人を変えさせる能力も権利も備わっていないのです。なぜなら、人には、自分を変える能力と権利が与えられているからです。
これまでの3次元世界では、「自分」とは小さく儚い不完全な存在であるのだという錯覚を経験して来ました。そのために、自らを認めるだけで幸せな状態を生み出すことが出来るという真実を、忘れてしまっていたのです。
そして、ちっぽけな自分の不足を補うために、自らの周囲に存在する他人を自分に都合の良いようにコントロールする事で、自らの幸せを手に入れようとして来たのです。
しかし、自分の周りに存在する人々は、全ての人が、自分が何者であるかを自ら決める権利と能力を持っていたのです。越権行為でそれを奪い取ろうとしてきた私たちの努力は、常にストレスを生み出しました。
不可能なことに取り組み、それが不可能である事に苛立ち続けていたのです。
しかし、これからの世界では、私たちはそれぞれの人々の選択を認め、例え善意からであれ、それを覆して価値観を押し付けるような事は手放さなければなりません。
そして、自らを変えることに意識を集中し、経験世界を効率的に変えていくのです。
すると、人々の関係はこれまでのように、縛りあう関係から、お互いに自立を保った状態での自由な関係へと変化していくことになるのです。
例えば、人を変えることは出来ないと言う時、そこに寂しさを感じる人もいるかもしれません。
しかし、最終的に相手を変えることは出来なくても、相手が自ら望んでいる変化をサポートしたり、議論することで関わりあっていくことが出来ないという訳ではないのです。押し付けや拘束、コントロールがなくなると言う事なのです。
そして、こうした考え方は、今の時代をスムーズに乗り越えていく上で、とても重要なポイントになります。
なぜなら、これまでの地球世界は、宇宙でも珍しいほどに、異なった波動の人々が共存してきた世界であったのです。
つまり、自分とは異なる波動・価値観が、この世界には溢れていたのです。
しかし、今からは、それぞれに波動の似た人達がグループ分けされるようなイメージで、それぞれのパラレル世界へと分離していくのです。
つまり、自分と波動の異なる人たちは、引っ越したり、退職したり、分かれたり、いつの間にか疎遠になって、あるいは死によって自分の日常世界から居なくなって行くのです。
これは、それぞれの人が、自分が何者であるかを決定することによって、その波動に従って自然に振り分けられていくのです。
最初に書いたように、相手を変えることは出来ないのです。
つまり、私の周りは波動の低い人たちばかりで、もっと4次元思考に変わってくれなければ、私たちはアセンション出来ないではないかというのは、まったくもってナンセンスな問題なのです。
自分がアセンションするために、周りの人を進歩させようとする事は、ある意味においては無意味なのです。
自分がアセンションしたいのであれば、自分を成長させることです。それだけです。
自分を成長させれば、それに応じて、自然と自分の周りの人々は自分にあった波動の人々に構成されていくのです。
恋人と別れたくないから、何としても相手の波動を上げさせなければと必死になっても、他人(恋人)の波動をあなたが上げることは出来ないのです。
そして、異なる波動の人との関係に不自然に執着することは、色々な意味で苦悩を生み出すことになります。
「別れる」事をあまり「悪いこと」として考えないことです。
これまでお互いの学びに必要として一緒にいたのであり、その学びが終われば、これまでの経験に感謝して、またそれぞれに合った学びの場へと移動していけば良いのです。
この世界は、永遠の魂たちが集う、一時的な幻想の物質的経験世界であるのですから。