アセンションの時代

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次なる経済システム

旧共産圏を中心とした「国家資本主義」が崩壊し、西欧諸国を中心とした「市場資本主義」が今まさに崩壊の時を迎えようとしています。
 
「国家資本主義」は、国家に集まった資本を経済の糧として活用してきましたが、貨幣が流れ着いた先は共産党エリート達の懐でした。
「市場資本主義」は、市場を通して集まった資本を経済の糧として活用しましたが、貨幣が流れ着いた先は国際金融資本家達の懐でした。
 
どちらも共に、ごくごく限られた一部の人々の懐に巨大な貨幣が滞る事となり、経済の血液(貨幣)が動脈瘤となり破裂、あるいは破裂しようとしています。その結果として、経済活動を支える全ての細胞(一般庶民)に、血液(貨幣)が行き渡らなくなっているのです。
 
旧共産圏の崩壊では、世界の半分が崩壊しましたが、今回は当時まだ眠っていた中国を含むアジア諸国までをも含めた全世界のシステム崩壊になります。当然、旧共産圏の崩壊以上の世界的混乱が予想されます。今となっては「現実的に」これを防ぐ手立ては無いのではないでしょうか。(卓上の理論としては色々とあるでしょうが)
 
避けようのない混乱は最小限に抑える努力をするとして、その次に来る未来の経済システムはどのような仕組みが考えられるでしょうか。
 
過去から学ぶべきは、貨幣の流れが滞る事のない(超大金持ちを生まない)システム。一般庶民の中で貨幣が循環を続けられる経済システムでなければなりません。そのためには資本と利益が一般庶民から離れない事が必要です。現在のシステムで言うなら「協同組合」のような仕組みが、次の経済システムとして相応しいのではないでしょうか。労働者達がお互いに出資しあうシステムであれば、国家や資本家の過剰な経済搾取を受けることはありません。利益(配当)も労働者(出資者)へと還元されます。
 
それはあくまでも、資本主義崩壊という大混乱を乗り越えた後のシステムという事になります。
可能であるのなら、さらにその次には貨幣さえも必要としない世界(良心により運営される世界)が訪れる事になって欲しいものですが、それは経済システムではなく、人間の精神性の問題になってきます。
 
協同組合を軸とする考え方は、インドのサーカー氏が「プラウト」という考え方によって提唱しています。日本ではこのプラウトの一部である社会サイクル論を活用したバトラ氏の資本主義崩壊予測などが書籍で広く紹介されていますが、バトラ氏の意見はサーカー氏の考えから若干ずれている部分があるようにも感じられます。理論を現在の社会に当てはめて紹介しているという難しさからきているズレかもしれませんが。