アセンションの時代

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ヨーロッパの金融危機

現在、関心のあるテーマについての投票を開催しています。今のところ、「分離的システム崩壊の状況」が多いと言う事で、今日はそれに関連して書いてみます。

コメントは書きにくいけれど、ポチッと投票するくらいなら・・・、という感じで気楽に参加してみてください。別に大したことでは無いのですが、「繋がり」って、大したことは無いことの積み重ねだったりするんですね。

さて、今日は金融に関するもので行こうと思います。

世界中のどこもが、風吹けば倒れる程の危機的な状況なのですが、ここではドイツについて注目してみましょう。

細かく見ていけばどこまでも複雑に細かく細分化されていき、専門用語の山に埋もれる事で知的だと錯覚できるかも知れませんが、逆に物事の本質からはドンドンと遠ざかっているのです。

ここでは、どうでも良い(大勢に影響ない)事は相手にせずに、物事の本質に焦点を当てて簡略化して話を進めていきます。

EUは、金融経済において、各国が強く統合されているのですが、これは根本的に無理のある試みであったのです。それは、当初から言われていた事でもあります。

域内の規制が取り除かれた(つまり、弱い国が自分を守る手段を取り払った)事によって、経済の強い国(ドイツ)はますます強くなり、弱い国(ギリシャ)などはますます弱くなってきたのです。

その結果、ドイツに膨大な富が集中し、逆にギリシャなどには負債が集中しました。

ドイツがギリシャなどに製品を売ることで、ギリシャなどがドイツにお金を支払い、ドイツに貯金されたそのお金が、ギリシャなどに貸し出される。こうしたサイクルが、延々と続いてきたのです。

その結果として、ドイツのお金をギリシャに貸し出す窓口となる、ドイツ銀行がとんでもない事態に陥っているのです。

そこには、金融規制を逃れるための様々な事情等があっての事なのですが、現状を言ってしまえば、ドイツ銀行が所有している金融派生商品デリバティブ)の額が、75兆ドル(約8000兆円)にも膨らんでしまっているのです。

金融派生商品の全てがリスクの高いものであると言う訳では無いのですが、極めてリスクの高い商品もたくさんあるのです。

かつてのアメリカの「サブプライム問題」などでは、安全性が高いと言われ続けていた金融派生商品が、あっという間に極めてリスクの高い商品に陥ったという例もあります。

いずれにしても、そうした金融派生商品を8000兆円も保有していると言うのです。その大きさがどれほど異常であると思いますか?

それは、ドイツのGDPの約20倍、ユーロ圏のGDPの約5倍、そして世界全体のGDPの合計をも上回る金額なのです。

大きすぎて潰せないけれど、大きすぎて救えないのです。

その1%が不良債権化したとしても、80兆円の不良債権となるのです。そして、これは通常の企業への融資とは別物なのです。

企業融資の方では、排ガス偽装で危機に陥っているフォルクスワーゲンへの巨額の追加融資や、積極的に中国進出を進めてきたドイツの企業への融資の不良債権化などの問題を抱えています。

それとはまた別に、様々な訴訟問題も抱えており、ドイツ銀行の株価はかなりの勢いで下落基調を辿っているのです。

ドイツは、ギリシャに対して、まるで奴隷扱いをしているかのように厳しい態度で臨んでいるのですが、そうしなければドイツ銀行発の世界金融恐慌の引き金を引くことになってしまうからなのです。

仮に、現在の取りあえずの安定状態であれば、ドイツ政府が何とか救済できたとしても、その混乱によってドミノが倒れ始めれば、もう誰も救済することが出来ない規模にまで混乱が大きくなってしまいます。

しかし、金融・経済システムとして社会に染み込んでしまっているこの事態悪化のサイクルは、もう誰にも止められないのです。

ドイツ政府は、必死になって一日一日をただ凌いでいるという状況だとも言えます。

さらに、ヨーロッパでは、「移民問題」という大問題が取り返しのつかない事態になってしまっているのです。

こうして書くと、これは「特別な」大問題であると感じられるかも知れませんが、実はそうではありません。

これは「ありふれた」大問題なのです。こうした危機的な状況は、今や世界中のどこにでも見られる現実なのです。

私はネガティブに落ち込んでもらうために、こうした記事を書いている訳ではありません。

ただ、漠然とこれまで「旧システムの崩壊」が始まると書いて来ましたが、それは単なるオカルト的な視点からの現実社会における根拠の無い妄言ではないと言う事を、理解し受け入れて欲しいのです。

これは、ポジティブな変化の一部であるのだと書いて来ましたよね。

これまでの競争によって人生を消耗していくような社会から、調和的な豊かで充実した社会へと移行するためには、これまでの分離的競争に基づく社会の全てを手放さなければならないのです。

そして、それは逃げようの無い現実として、私たちの目の前にまで迫っているのだと言う事を、「ポジティブな視点を維持したまま」ハッキリと受け入れて欲しいのです。

何でもそうなのですが、「逃げる」とそれはどこまででも追いかけてきて、その人の中で問題・恐れはますます大きくなっていくのです。

しかし、ポジティブな視点から、その現実を受け入れて正面から向き合うことが出来れば、確実に世界は変わり始めるのです。

興味本位で、「本当に、社会が変化し始めるかなぁ~。どうかなぁ?」と眺めている人たちも多いことでしょう。そうした視点を持っているということも大切な一歩ではありますが、今はもう、それでは備えとして不十分な時間に突入しているのです。

ひふみ神示は、旧9月8日(今年は10月8日)までに準備を済ませておかなければ、後悔することになると伝えています。

準備とは、物理的な事を言っている訳ではありません。それもあるのですが、大切なのは、自分の中の古い価値観の大掃除を済ませておくという事なのです。

古い価値観とは、一般的にこれまでの「競争に基づく常識」となる価値観であり、私たちにとっては当たり前であるが故に、パッとそれがネガティブであるとは理解しにくいものでもあるんですね。

つまり、準備を済ませておくとは、数日掛けてという意味ではなく、数年~数十年かけて進めて来た準備を完了させておくようにという事なのです。

しかし、調和へ向かうのに手遅れはありませんから、あきらめずに、気づいた瞬間からコツコツと調和を積み重ねて行きたいですね。



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